「レバレッジ・レーディング」 本田直之

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

○読書の「常識」を捨てよ
・読む前に「この本はこれくらいの時間で読み終わるぞ」という制限時間を設けます。
基本的には一冊につき一時間というようにしています。


○「速読」より「多読」
・大事なことは、本を読んで得た知識で何をするかです。
 インプットするだけでは、ただの自己満足に過ぎません。いかにアウトプットするかが勝負なのです。


○読書で自分の中の「常識」を更新する。
・多読はふつうの読み方と違い、すべてを読まず、必要なところ、自分にとって役に立つところだけを選び取る読み方です。
つまり、非常に読み手の主体性を重んじる読み方です。常に目的意識を持って、「この本から何を吸収したいのか」を意識し続けます。
ときには著者の考え方に疑いを持つこともあります。
・一冊のみを読んで、この著者の意見がすべてだと思い込んでしまう危険を避けるために、多読をするのです。
・そして、最後の答えは自分で出します。私の経験では、同じテーマのものを五冊も読めば、その項目について自分なりの原理原則が見えてきます。
大量の情報を取り入れつつ、主体的に取捨選択するこということは、それだけ判断能力が養われることでもあります。
多読を続けるうちに、主体的な思考力がつくことは間違いありません。


○目的を明確にする
・まず第一に必要不可欠なのが、「目的を持って本を選ぶ」ことです。
「自分の人生の目標は何か」「現状の課題は何か」という大きな目標があれば、「今、自分にはどんな本が必要か」ということが、はっきり意識できます。


○教養型よりは経験型を選べ
・難しい本はビジネスにおいてあまり役に立たないと思っています。
・即戦力になるのは、自分にとってやさしい本、読みやすい本のほうです。
ビジネスに役立つのは、理論より、実践のノウハウということです。
したがって「教養型
の本」ではなく、「経験型」の本を選ぶべきです。
・なぜなら、他人の成功体験にレバレッジをかけるのが目的だからです。


○同じジャンルの本を徹底的に読む
・本を読む目的がはっきりしているときにおすすめなのが、「カテゴリー集中法」という選び方です。
これはあるテーマについて知りたいと思ったら、そのジャンルの本を、手に入る限り全部、徹底的に読むことです。
・書店に行って、そのジャンルの棚に置いてある本を片っぱしから買いあさる。
またはネット書店でキーワードを検索し、その分野に関係のある本を全部注文します。
すると、いろいろな人が書いた同一分野の本が、数十冊そろいます。これを集中して読んでいきます。


○スクリーニングに役立つメールマガジン
・毎日3分読書革命! 土井英司のビジネスブックマラソン
・ビジネス選書&サマリー★プロ厳選! 30秒で読んだフリ
・Webook of the Day
・後悔しないための読書【ビジネス書の本格的書評】


○本を読む目的を明確化する
・読み始める前にもう一度その本を読む目的を明確にしておくこと、重要なところと、そうでないところの見極めがはっきりつくようになります。
したがって、どうでもいいところは捨てることができるので、読むスピードが速くなります。
そのうえで目的を意識しながら読むと、内容をよく吸収できるのです。


○カラーバス効果とは?
・読み始める前にこの本から何を得たいかをイメージしておけば、たとえ飛ばし読みをしていても、大事なところにさしかかったとき、何か引っかかる感じがします。
・カラーバス効果をうまく使うと、素早くページをめくっても、目的の箇所で目がとまります。
そのためには読む前に目的を決める必要があります。


○自分にあった読書環境を見つけよう
・ばらばらな時間帯に読むよりも、毎日何時から何時までというように事前に時間を決めると、習慣になり、継続しやすいと思います。
・習慣であるお風呂に入るという行為に合わせて行えば、三日坊主になりにくいだろうと考えました。


○習慣に合わせて本を読む
・何かしながら読めるものなら、どんどんそうしたほうがよいでしょう。
アメリカのスポーツクラブでは、スッテパーを踏んだり、エアロバイクをこいだりしながら、本を読んでいる人がたくさんいます。
・一番いいのは、わたしが毎日決まった時間に風呂に入りながら本を読むように、すでに生活の一部となっている習慣と、読書とを組み合わせてしまうことです。


○制限時間を設ける
・一冊の本を読み始める前に、「この本は、だいたいこれくらいの時間で読みきろう」とわたしは決めています。
・時間が無制限にあると思うと、余計なところまでも読んでしまい、とうてい数をこなすことができません。
そこで、「何時までに読み終える」というタイムリミットの設定が必要になります。


○十六%をつかめばOK
・本の16%を理解せよ
レバレッジ・リーディングはあくまでも投資活動なのですから、単に本を多く読みこなすというのではなく自分の課題や目的・目標にとって必要な情報だけが得られれば、それで十分なのです。
完璧主義を捨てること。それが第一歩です。


○「単なる本」を「収益を上げる資産」に変える
・必ず読みながら重要なポイントに線を引き、印をつけ、ページの角を折ってください。そうすることで、「単なる本」から「収益を上げる資産」にするのです。
・まず読みながら、重要だと思ったところに線を引きます。だいたいでいいのです。
・さらにとても重要だと思ったところは☆印をつけます。線を引く部分が多いときは全部引くのも大変なので、四角で囲みます。
 そして線を引いただけではダメで、必ずそのページの角を内側に折ってください。そうすれば、後からでも、すぐにそのページを開けるからです。


○余白にどんどん書き込め
・(ペンを片手に線を引きながら読んでいると、)このときに思いついたことを「あとでまとめてメモしよう」と思っても、絶対に無理です。
すぐに忘れてしまうに決まっています。
・本を読んでいてひらめいたアイデアや、著者の主張に対する自分の考えは、余白や白紙のページにどんどん書き込むべきです。
メモやノートを用意して書くのも非効率です。
・投資としての読書のコツは、自分のみに置き換えて読むことです。
「自分だったらどうするか」をシミュレーションしつつ読んでいくと、アイデアがどんどん出てきます。それを全部、本に書き入れます。
・そして、投資の効率を上げられるかどうかは、本からどれだけノウハウを得られるかにかかっています。
そのために不可欠なのが、読む前に「この本から自分が得られるものはこうゆうものなんだな」とイメージすること。
そして、読みながら実際に今の自分に置き換えてみることです。


○ボロボロになるまで使い倒せ
・本はノートにもなります。ノート代わりに、その本を読みながら思いついたことをどんどん余白に書き込むのも、のちのち役に立ちます。


○重要な読書後のフォロー
・メモすることで記録に残し、実践に使ってみましょう。
メモの内容を自分の中に刷り込んでいき、習慣化することで正しいやり方を身につけたり、実践のプロセスで、メモしたことがそのまま使えるか使えないかもわかるでしょう。
そうした反復をしながら、自分に現実に合うようにアレンジすればよいのです。
そして、その洗練されたノウハウが自分のものになり、結果が伴うようになるのです。


○読後フォローをシステム化する
・良書との出逢いが数回限りの特別な体験で終わらないようにするには、条件反射的に現実のビジネスで生かせるように、読書をシステム化することです。
・自分がこの本を読む目的を、現在の課題や人生の目標などと照らし合わせて明確化します。


○試験勉強の手法を読書に会うように応用する
自分の課題・目的を絞り込む
→読むべき本を絞り込み、入手して、読む
→重要なところに線を引く、印をつける
レバレッジメモに要点を抽出し、繰り返し読む
→実践で試す
レバレッジ・メモをブラッシュアップし、繰り返し読んで身につける
→実践で条件反射的に対応できるようになる


○本がたまったらまとめて入力する
・まず、読み終わった本をパソコンのそばに積み上げます。
・角を折ったページを開き、線を引いた箇所をそのままダーッと打ち込んでいきます。


○何度も読んでパーソナルキャピタルを作る
・暗記する必要はないのです。その代わり、いつもメモを持ち歩きます。
いつも持ち歩いて繰り返し何度も読むと、その内容が、だんだん自分になじんできます。
 ものの考え方や行動習慣が自分自身のものになっていきます。
・こうした行為の積み重ねを、わたしは「パーソナルキャピタル(自分資産)」を増やす行為と思っています。
メモという情報の「含み資産」を顕在化するのです。
 このように、「本の抜粋を作って、いつも持ち歩いて読む」という、たったそれだけのことですが、やるのとやらないのとでは、ぜんぜん違います。
・たくさんの本を読んで、その中から重要なところだけを何度も読み返す。それだけで他人の経験や知恵を自分のものにできるのですから、こんなに格安な自己投資はありません。


○実践で活用してみよう
・とにかく大事なのは、本から得たノウハウをレバレッジ・メモにまとめ、繰り返し読んで条件反射的に行動できるようにし、どんどん実践で活用していくことです。
読まなければ始まらないのは無論ですが、読んだだけで実行しなければそれで終わりです。